軟水・硬水の違いは味とミネラルの量

水には硬度というものがあり、これは1000ml(1L)中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量で決められています。

 

日本の水は採水地に関わらず軟水で、口当たりがまろやかで後味がさっぱりしているのが特長です。

 

ミネラルウォーターとして販売されている水には大きく分けて軟水と硬水があります。軟水はその名の通り口当たりが柔らかくて飲みやすく、硬水は喉につかえるような「硬さ」を感じます。この違いは水に含まれるミネラルの含有量、すなわち「硬度」の違いによるものです。

 

硬度がミネラルが多いほど硬度が高く、ミネラル由来の味を感じられるようになります。WHO(世界保健機関)では1リットル中のミネラル含有量120mg以下の水を軟水、これ以上を硬水と定めています。

 

硬水・軟水の違いやメリット・デメリットについて見ていきましょう。

 

軟水・硬水とは

 

水の硬度について

 

0〜100が軟水、100〜300が中硬水、300以上が硬水とされ、硬度50以下は超軟水とも呼ばれています。

 

市販されている水ではヴィッテルが硬水、エビアンが中硬水、ボルビックが軟水、南アルプスの天然水は超軟水になります。

 

ウォーターサーバーは日本で採水されているものがほとんどで基本的には軟水となり、RO水は99%以上の不純物を取り除いているので硬度はほぼ0の超軟水です。

 

軟水のメリット・デメリット

 

日本人にとって馴染みの深い軟水は、まろやかでくせのない味で誰でも好き嫌いなく飲めます。さらに、繊細な味付けが多い和食の調理でも水が邪魔とならず、おいしく仕上げることができます。

 

軟水には特にデメリットがないのですが、中硬水や硬水が好みの方にとっては印象に残らない、何も味のしない水と感じることがあります。

 

硬水のメリット・デメリット

 

海外で採水された水に多い硬水は、ミネラルの含有量によって味が大きく変わるのが特長です。ミネラル含有量が多く、健康のためだけでなくダイエットやデトックス用としても人気が高いです。

 

ただ、硬水は「硬い味」と評されるだけあって味に癖があり、和食に使うと水の味が邪魔になることがあります。また、人によってはお腹がゆるくなることもあり、特に内臓が未発達な赤ちゃんには飲ませないようにと言われています。

 

水に含まれるミネラルについて

硬水か軟水を決めるのは水中に含まれるミネラルの量ですが、それはどのようなものなのでしょうか。硬度の算出方法に関わるのはナトリウムとカルシウムですが、この2つ以外にも水の印象や付加価値を決定づける様々なミネラルがあります。

 

ナトリウム

ナトリウムは塩素と結合して食塩となります。適正な摂取量においては汗や尿として体内の余分な水分を排出したり、体内の消化酵素であるアミラーゼを活性化させる重要な役割をしています。不足すると筋肉のけいれんや意識障害が起こりますが、現代の二本を含む先進諸国の平均的な食生活においては過剰摂取の方が問題視されています。

 

カルシウム

骨や歯の原料として非常に重要な役割を持っています。その他、筋肉の伸縮をコントロールしたり、神経の興奮をしずめたり、アレルギー反応を抑制したりするはたらきもあります。カルシウムが不足すると骨がもろくなったり、変形したり、神経過敏になったり、ということが起きやすくなります。

 

また、心臓の筋肉の収縮がコントロール出来なるので、心筋梗塞のリスクも高まります。成人一日あたり600〜800mgの摂取が推奨されています。イタリア産のクールマイヨールは1リットル中に530mgのカルシウムを含んでいます。モデルさんや女優さんの中には1日数リットルの水を飲む方も珍しくありません。不足しがちなカルシウムを水で摂取出来るので愛用者は多いです。

 

マグネシウム

マグネシウムは体内の数百種類の酵素を活性化するミネラルです。カルシウムが結晶化して血管壁へ沈着するのを防ぎ、動脈硬化や高血圧を防ぎます。また、カルシウム同様に神経の興奮をしずめる作用、筋肉の収縮をコントロールをする作用があります。

 

1日300mgの摂取が推奨されています。カルシウムとマグネシウムの摂取量はカルシウム1〜2に対し、マグネシウム1が理想的な割合です。日本でもロングセラーとなっているドイツのミネラルウォーター、ゲロルシュタイナーは1リットル中に108mgのマグネシウムを含んでいます。硬度が非常に高いのですが炭酸なので飲みやすく、人気です。

 

カリウム

ナトリウムと同様に細胞内液内に存在して細胞の浸透圧調整を行い、細胞を正常な状態に保ちます。高血圧の原因となるカリウムと異なり、カリウムは血圧を下げる効果があります。

 

ほとんどの食べ物に含まれているミネラルなので適正量の食事により不足無く摂取出来ますが、ダイエット中で食事制限している方はまれに不足する場合があるので注意が必要です。スペインのヴィッチーカタランはナトリウムも含んでいてほんのり塩気を感じますがカリウムも豊富に含んでいます。

 

サルフェート

硫酸イオンとナトリウム、カルシウムなどが結合してできた硫酸塩のことをサルフェートといいます。利尿作用を高め、老廃物の排出を促す効果があります。

 

リン

カルシウムやマグネシウムとともに骨の形成に重要な役割を果たすミネラルです。また筋肉や脳、神経などにも運ばれてエネルギーを生成する際にも必要です、リンを多く含むミネラルウォーターはほとんどありません。

 

なぜなら、リンは植物にとっても好ましい栄養源であるため、水中の藻の発生原因になるからです。飲用に適した水の確保には、藻の発生が無いことも必須の条件なので結果的にリンの含有量は少なくなったと考えられます。

 

この他、コラーゲンの働きを助けるシリカや、胃の調子を整える重炭酸塩などが含まれているミネラルウォーターもあります。

 

注目のミネラル、バナジウム

天然水から摂取できるミネラルとして注目を集めているのがバナジウムです。糖尿病や肥満の予防や、血圧やコレステロールの抑制に効果があるとされています。また、沸騰にも強い性質のミネラルなのでお茶やコーヒーを淹れる際や料理を作る際に使用しても効果が変わらないのも人気の理由です。

 

バナジウム天然水の産地

日本の富士山、およびその周辺がバナジウム天然水の主な採水地です。富士山の玄武岩を含む岩盤地層からはバナジウムの検出が確認されているため、天然水を扱う多くのメーカーが富士山周辺を採水地としています。

 

バナジウムは硬度と関係ない?

硬度はカルシウムとマグネシウムの総量で算出されるため、バナジウム含有量は硬度とは無関係です。ただし採水地の標高などの条件により中硬水に近い程度の硬度になる場合はあります。バナジウム自体が非常に珍しく、カルシウムやマグネシウムと比べると微量なため、味への影響もほとんどありません。

 

なぜヨーロッパには硬水が多い?

市販されているミネラルウォーターを見てみると国産のミネラルウォーターは軟水、一方でエビアンやゲロルシュタイナー、ボルヴィックなどヨーロッパ産のミネラルウォーターは硬度が高い中硬水〜硬水であることに気づきます。なぜ国産水は軟水が主流なのに対し、ヨーロッパ産の水は硬水が多いのでしょうか?その理由を考察してみましょう。

 

地中の滞在時間の違い

日本は狭い国土面積の中で山地の割合が非常に大きいです。このため雨や雪解け水が標高の高い場所から低い場所に流れるまでの時間が非常に短いのです。結果的に平坦な地形の中で長い時間をかけてミネラル分を含んだ地層を通過して出来るヨーロッパ産のミネラルウォーターと比較すると、日本の水は硬度が低くなる傾向があります。

 

地層の種類の違い

ミネラルウォーターの原水である地下水は、雨や雪解け水が地層を通過してろ過されたものです。この時点で衛生基準を満たしているものが飲用として販売するのに適する水とみなされるのです。地下水になる過程で通過した地層の種類によってミネラルの含有量、すなわち硬度にも差が生じます。

 

石灰地層
サンゴが貝類の化石が堆積して出来た地層を石灰地層と言います。カルシウムやマグネシウムを多く含みます。石灰地層で構成されるアルプス山脈の雪解け水はヨーロッパにとって最も主要な水源となります。このため、ヨーロッパ産のミネラルウォーターのほとんどは硬水となります。

 

火山地層
火山が噴火した際の火山灰や小石で出来た地層です。石灰地層に比べるとカルシウムやマグネシウムの量が少ないです。日本は火山が多く分布しているため火山地層を通過した地下水が湧出する場合がほとんどです。これらの水の硬度は低く軟水となります。

 

フランスのヴィシー地方の水質は15世紀からヨーロッパで高い評価を受けていますが、ここは実はアルプス山脈周辺と異なり火山地層帯でした。したがって湧出する水は硬度の低い軟水です。口当たりが良く、体にも優しい軟水を飲用することは当時のヨーロッパでは珍しく、ヴィシー地方の水は重宝されました。

 

岩盤地層
火山が噴火した際のマグマが固まってできた岩が重なって出来た地層です。火山地層と同様、火山の分布の多い日本で良く見られます。現在注目されるミネラル、バナジウムを豊富に含んでいます。このため、岩盤地層で構成された富士山周辺で採水した天然水は近年人気を集めています。

 

軟水のメリット

ヨーロッパのミネラルを多く含む硬水に対し、日本での主流は軟水です。採水地の条件などにより古くから軟水が日本の国土に根ざしていたのですが、実際に使用するうえでの軟水のメリットは沢山あります。ここでは軟水のメリットを紹介します。

 

クセのない味でのみやすい

マグネシウムやカルシウムなど、ミネラルの多い硬水は、ミネラル由来のクセのある味のものも多いです。その点軟水のミネラル含有量は「美味しい」と感じられる程よいバランスに留められていて、少なくとも日本人の味の好みには合っていると言えます。

 

胃腸に優しい

便秘を治したり、新陳代謝を促しダイエット効果が期待出来るのは硬水ですが、胃腸が弱い人にとっては体への負担が大きいのも事実です。胃腸を刺激してお腹を壊したりすることもあります。軟水は体への吸収効率が良く胃腸への負担もほとんどありません。そのため赤ちゃんのミルク用にも安心して使うことが出来ます。

 

料理やお茶の味を引き立てる

水は本来、食材や茶葉の組織内に浸透し、水自身の中に旨味や香りを溶かしこんで抽出します。これが美味しいダシやお茶となるのですが、水中のミネラル分が旨味成分や香り成分と結合してアクとなり持ち味をそこなってしまうことがあります。ミネラルの少ない軟水を使うことで素材や茶葉の味を損なうことなく引き出すことが出来ます。

 

石鹸、洗剤の泡立ちが良い

スイスやドイツなどでは飲用以外の水も硬水です。このため、地域によっては洗剤の泡立ちが悪く、洗濯するのが困難であったりします。日常的な食器の洗い物やシャワーの際のシャンプーなどにも影響します。このために生活用水を軟水化するための機械が開発され、普及するほどです。

 

硬水は常温で飲むのがおすすめ

一般に軟水と比較して硬水はミネラル由来の味が強く、飲みにくいように言われています。また、体質によってはお腹の調子を崩してしまうこともあるので特に日本では軟水の方が圧倒的に支持されています。しかし、硬水の中には健康や美容の効果の高いものもあるし、味わいの個性の面でも軟水とは違った魅力があります。

 

硬水は常温で飲むことをおすすめします。一般に冷やしたものよりも常温のものの方が体内への吸収効率は良いです。また、実は冷たさとミネラル由来の味の刺激が相乗効果となって「硬水独特のクセ」と認識される場合が多いのです。常温で飲むことでこういったクセは緩和されます。

 

軟水と硬水で豆腐の出来も違う

中国をはじめ、今や海外にも豆腐はありますが日本のものと比較すると一般的に硬いです。滑らかさを重視する日本の豆腐は軟水が豊富な土壌ならではのものです。水中のカルシウムは原料の大豆中のたんぱく質と結合して硬さを生み出します。このため豆腐作りにはなるべくカルシウムが少ない水、すなわち軟水が重宝されてきました。

 

こうして作られた豆腐は繊細な舌触りと風味を活かすべく、湯豆腐や冷ややっこといった食べ方が好まれてきました。例外的に沖縄の水は硬水であったため、硬い豆腐が作られてきました。硬い豆腐は崩れにくいために炒め物や焼き物に用いても崩れにくいメリットがあります。沖縄の豆腐チャンプルー、中国四川の麻婆豆腐などは硬い豆腐の特性を活かしたものです。

 

アクを出し切りたい料理には硬水を

豆腐の話で前述したように水中のカルシウムはたんぱく質と結合します。このため、鶏や魚の骨でダシ素材とする場合、ダシ素材中の雑味成分となるたんぱく質をアクとして浮かびあがらせる効果があります。

 

西洋料理のコンソメなどは、この作用を利用して浮かんだアクを丁寧に取り除き、澄み切ったスープにする料理です。また、煮魚を作る際などに、表面の生臭さを取り除くために硬水で湯通しするというのも有効な利用法です。

 

日本料理に軟水が向いている理由

素材自体にアクがあり、それを取り除きたい場合は硬水を用いるのが良いのですが、アクと同時に旨味成分もたんぱく質由来のものです。アクを取り除くということはある程度旨味成分を犠牲にしているともいえるのです。

 

特に日本料理に使われる鰹節、コンブなどは家庭に届くまでに入念な加工が施されています。このため、高級なものになればなるほどアクはほとんどなく、純粋なうま味と風味が残っています。硬水を用いた場合、うま味と風味までアクと一緒に浮かび上がらせてしまうのでおいしさを損なう原因となってしまします。

 

お茶にも軟水が適している

鰹節やコンブ同様、家庭に届くまでに入念な加工が施されているお茶にも軟水が適していると言えます。ダシやお茶における水本来の役割は素材の味を抽出してそれを水自身の中に溶かし出すことです。この意味だと、硬水中に含まれるミネラルは妨げになっていると言わざるを得ないでしょう。

 

一方でお茶やコーヒーの雑味を除きたい場合は硬水が便利です。特に開封して日数が立ったコーヒー豆などは酸化して好ましくない味や匂いがついています。これらを除くために硬水と豆を一緒に鍋に入れて煮たてたのちに布やペーパーでドリップすると、アクを浮かび上がらせて取るのと同様の効果が表れます。

 

軟水と硬水を比較して

日本人である私達は軟水に馴染みがあり、味の好みとしても軟水を選ぶ人がほとんどでしょう。そのため国産のミネラルウォータ―やウォーターサーバー用の天然水は基本的に軟水です。料理への使い勝手の良さや、体への負担が少ないことから、老若男女問わず飲用に適した水と言えるし、生活用水としても適しています。多目的に使うことを考えると軟水に軍配が上がります。

 

一方で水を沢山摂取することで体型の維持を目的とするモデルさんや、ダイエット中の方には硬水の豊富なミネラル含有量も注目すべき点だと言えます。カロリーの無い水から多くのミネラルを得ることが出来るため、食事量を制限してもカルシウムやマグネシウムが不足しないようにすることが出来ます。体や肌のコンディションを整えながら肥満を防げるので、生活の中に上手に取り入れると美容面や健康面で高い効果が期待できます。

 

皆さん、重水と軽水って同意味かご存知ですか?
なんとなく聞いたことがあるけど、意味までは・・・という人が多いと思います。
今日は、この重水と軽水についてお話していこうかと思います。

 

重水を化学式で書くと、D2Oです。
H2Oなら、皆さんご存知かと思います。そうです水ですよね。
このH2Oを見ると、Hは水素でOが酸素です。
水素に2つの酸素がくっついたものが、H2Oつまり水です。

 

では、D2O重水とは一体なんなのでしょうか?
Dは重水素(ジュウテリウム)といって、水よりも比重が思いものをいいます。
重水素は原子炉で使われたり、放射線治療の場で使われたりしています。
その為、体内で体重の10%を超えると、生命を維持する機能に異常をきたしてしまい命に危険が迫ってくる可能性があります。

 

ちょっと恐ろしいことを書きましたが、重水素は自然界にごく普通に存在する原子なので、飲料水に含まれていても、味も見た目もわからないという特徴があります。

 

それでは今度は軽水についてお話をしたいと思います。
軽水というものは一体どんなものかと言いますと、実は我々がいつも飲んでいる水の事を言います。

 

軽水の事を通常水とも呼ばれていることから、ごく普通に飲まれている水という事がよくわかります。
よく重水と比較して軽水と呼ばれるため、馴染みがありませんが、一般的な我々がよく口にする水のことです。

 

ですが、天然水などでも純度は99・8%くらいです。
残りはおそらく重水が含まれていると考えられます。
その為、100%純粋な成分のお水というのは存在しないのです。

 

市販されているお水は、なるべく重水を取り除いて、純度を上げたお水を販売しています。
がんなどの抑制効果があると考えられており、健康の為に摂取する人も増えているのが「超軽水」と呼ばれるものです。その為、お水を購入する際には、どれくらいの重水が含まれているのかを確認するのも必要かなと思います。

 

毎日口にするものですから、できるだけ良い水を選ぶようにしましよう。